エコロジカル農場
    
プライス・ポッテンジャー栄養財団
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生態農場

ラリー・クライン


ラリー・クラインは、1950年にウィスコンシンで生まれた。 過去20年間、カナダのオンタリオにあるカトリック系宗教団体マドンナ・ハウスの160人に必要な食料を生産する聖・ベネディクト・エーカーで働いてきた。

生態学は、神、人、植物、動物の自然の中での関係についての学問である。 この関係から神を外すのは"生態学的”ではない。

相互依存性、相関性という観点でエコロジーの実際を述べてみたい。 聖書では、罪とは関係を侵す事だ。 法律効力がある。 飛行機の設計が悪いと墜落する。 農業が本物でなければ、次世代の土地は駄目になる。 同じことが人や社会にも起こる。 関係が崩れると衝突する。 結果的に、法則を破った事の避けられない結果として戦争が起きる。

自然や生物の一部を農業や産業で開発しないとか、他の場所を人が入り込まないで保全するという「解決策」は、部分的でその場しのぎの解決策でしかない。 生態学者は、何故農業を別扱いするのか? 私にとっては、農業こそが基本的生態学的活動だ。 農業はまさに、ビジネスを支援する助成金と小さな家族農業を抑圧する産業形態のモデルになっている。 これは、企業農業への政府補助金、灌漑プロジェクト、工業的農業開発のための研究助成金の結果である。 今起こっていることを続けさせるくらいなら政府の助成金は完全にゼロにするほうがましだ。

カソリックの宗教団体、マドンナハウスの聖ベネディクトのエーカーという農場がある。 私はここで暮らし働いて20年になる。 これに気付くのが遅かったのが残念だ。 しかし、神の導きで何かに気付き、それを伝えなければ私の中の何かが死んでしまう。 次の世代が使う自然を痛めつけることなく、全ての人類を養い得るということに確信が持てる様になったのはついこの数年のことだ。 

持続的、汚染のない、社会を形成するやり方で、人間の尊厳を尊重する農業が出来る。 ここ聖ベネディクトエーカーではたくさんのことが一つになっている;草生農業、春の子牛・子羊出産、集約的又はローテーション放牧、マルチやカバークロップでの有機野菜生産、優れた科学、経済、伐採技術に沿った間伐をする森林管理、最近始めた食事と病気の研究、人間の祈り、音楽、社会の必要性。

農場では、牛は一日に二回、鶏は移動式鶏舎に居るのは毎日、他は週に一回は移動して放牧している。

放牧している動物からは健康の恩恵がある。 放牧牛のバターは、閉じ込められて穀物を与えられた牛のものよりも肉や牛乳やチーズ同様脂溶性活性物質が多い。 ヨーロッパでは、黄色の濃いものが高級品と考えられている。 草を食べた牛のバターは、共役リノール酸が多い。 これは非常に有益で錠剤として摂れるようにしようという話がある。 赤肉とバターは良くないと言い食事で足りないものを錠剤で補おうというのが常だ。 

我々は、生態的農業、つまり人間社会を考慮した科学的な自然の理解と、土地には機械や薬剤ではなく、もっと手や目が必要だという確信を統合した農業を望んでいる。 同じことが森林にも言える。 農場にももっと知的な森林が必要で、小さな土地では大きなスキッダーではなくて農場用のウィンチ付きトラクターか馬が必要だ。 土地所有者が毎年少量の材木収穫を行うほうが20年毎に広く禿山にするよりも良い。  公有地を売ってしまい、売却の条件として利用を規制するほうがこれまでオンタリオ州でやってきた方法よりも良い。 自然は、毎年1%の森林が更新される。 

ストックマンの牧草農民(Grass Farmer、1―800―748―9809)の編集者アラン・ネイションから土壌有機物を増やす唯一の方法は草地農業だと学んだ。 どうしてか。 つまり研究によると牧草地の土は、耕作地よりも2倍の有機物があるからだ。 我々の土地には、現在飢える多くの人を食べさせる方法として推進されている単一栽培ほど悪いものはない。 草地農法は、手間がかからないしコストも安い。 持込投入物も少ないし、移動式電気柵以外に技術もいらない。 

プライス・ポッテンジャー栄養基金からは、バター、ミルク、肉の価値と、その代替品である水素化油脂製品と白砂糖の害を学んだ。 北米人の食事は毎日約500カロリーが砂糖から500カロリーが水素化植物油から摂っている。 この油製品はフランスで禁止されており心臓病、心臓発作や現代病の原因だと強く示唆されている。

エーカー誌(1-800-355-5313) 編集者のチャールズ・ウォルターズからは、現代の土壌破壊農業には強力な政治的経済的力が働いていることを学んだ。

スモール・ファーマーズ・ジャーナル(541-549-2064)編集者のリン・R・ミラーからは、農業の伝統を回復することは、いみじくもアグリビジネスと呼ばれている工業モデルからの脱却の始まりだと学んだ。

生態的に健全な農業が成長するためには、新たな市場開拓とこれらの規制を変える必要がある。 カナダのオンタリオでは、もっとも実現可能で生態的に正しい農法は法律で禁止されている。 肉、牛乳、卵を売るには割り当てつまり販売権を買わなければならない。 割り当て=販売権は小農には手に入らず、偽健康法がこの割り当て制度を遂行している。 養鶏農家は、最低12万羽の割り当てがなければならない。 卵農家だと500羽で一羽62ドルの値段でなければならない。 酪農家では小さな頭数ではやって行けないとして割り当ての値段は一頭当り16,000ドルになっている。

自分の家族の卵、肉、牛乳は良いとされており多くがそうしている。 ファーマーズ・マーケットで卵、保冷庫の政府検査済みの牛肉を売ったり自分の母親に牛乳を売るのは良いとされている。 これは法律違反ではないのか? 小農は不法なことをするように制度的に強いられている。変化への推進力は、生態的に健全な方法で生産された品質の良いもの、これは工場農業ではなく小規模を意味し、を求める消費者からこなければならない。 

ハーブでさえカナダ政府は、ミント・ティーを売るのに化学分析と植物学者の分析費用として2000ドル要求するという計画がある。 現在市民の反対で遅れてはいるが。 これまた、小さな農家を締め出して市場シェアを大口生産者に渡そうとするものだ。

病気の拡大も生態学的に理解できることが分かっている。 現代的な病気の広がりは、不特定多数との性交渉や汚れた注射針によるものだ。自然は有機的一つの存在だ。 それを犯すことはそれなりの結果を伴う。 これには力の法則がある。 自然は、人間にとって不思議さと意味が一杯ある。 この関係を知り、自然の法則を学びそれに従うことは自由になることだ。 それは生を選ぶことだ。 「自然に従うことにより生命は完全である。」ウェストン・プライスが言ったように。

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page last modified:  01/18/2001

 

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