バターの言い分
    
プライス・ポッテンジャー栄養財団
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バターの言い分

トロウガー・グロー, 農民教師

バターとハニーを食べるは、悪を断ち良きを選ぶことなり。

イザヤ 7:15


 バターを人の食べ物とし、ミルクをクリームにそしてバターに加工するのは、牛を家畜として飼う事と同じくらい古くからある。 加工は簡単で何千年も行われてきた。 生乳をバットに入れ冷たいところに置く。 24時間後には、殆どのクリームが表面に浮き、脂肪球はミルクの中でも軽いので平らなスプーンで掬い取ることが出来る。 伝統的には、クリームはそれから酸を作る菌で醗酵させる。 この工程は夏場で24-36時間かかる。 醗酵が終わると、サワークリームは脂肪球が互いにくっつく迄、そして蛋白質のあるバターミルクの液体が分離する迄木の道具で泡立てる。 次に残っているタンパク質分子をきれいに取り出すために洗う。 最後に、バターをこねて水分を出来るだけ抜いて塩をし成形する。


人間がバターを作って利用するようになって以来熟成したクリーム(サワークリーム)から作るようになった。 酸っぱくない甘いクリームバターに変わり始めたのは、今世紀の40年代に入ってのことだった。  変わった理由は純粋に技術的なものだった。機械は、止まることなく働くと一番安く経済的だった。当時は、サワークリームはこのプロセスになじまなかった。 釜には一回分のサワークリームを一杯にしてバター作りを終え、釜を洗浄してもう一度初めから作る。 こうして純粋に技術的理由から、皆甘いクリームバターに慣れてきた。


バター作りの定番、マッケイとラーソンの書いたバター作りの原理と実際は、1915年に発行されたが甘いクリームバターは一度も出てこない。 彼らのバター作りは以下のようなものだった。


味と香りを出す方法; クリームを熟成させる目的は、良いバターの特徴である望ましい微妙な味と香りを確保するためである。 この味の成分、わかっている範囲では、醗酵過程でしか作り出せない。 最高の味のバターは、クリームが熟成する時にきれいに純粋で酸味があるときに得られるというのは良く知られた事実だ。 このため、クリームの熟成時には酸を作る菌が支配的になることが不可欠である。これ以外の菌は可能ならば除外するか抑える必要がある。 クリームがうまく熟成したら、実質的に純粋な乳酸生成菌の培養になるが、甘い無殺菌のクリームには望ましいもの望ましくないものが入り混じった非常に多くのタイプの菌がいる。

ここで非常に大事な点に触れる。乳酸生成菌(消化を助ける)は、他の全ての望ましくない菌、病原菌を含めて、を抑制できる。 乳酸醗酵は、病原菌を抑えるのに牛乳を熱する(殺菌)よりも遥かに勝れている。 殺菌すると生乳の勝れた成分を著しく変質してしまう。 華氏120度(約45度C)に暖めることでさえ、色々な蛋白質、ビタミン、糖、酵素の優れた成分を変えてしまう。 均質化(ホモジナイズ)するとミルク中にクリームが立たないほど脂肪球が破壊される。


クリームをバターにするのは、これまで見てきたように純粋に機械的な工程である。 クリームの質はクリームが乳酸菌で熟成されていることが決定的に重要。 クリームの熟成は、通常スターターの助けを借りる。 研究室の純粋培養で得られるもの以外に自然なスターターとしてバター、バターミルク、サワークリーム、ホェイ、サワー全乳またはサワースキムミルクなど望ましい味をかもし出す菌が入っていると考えられる多くの乳製品の自然なスターターを用いる。 サワークリームで作るバターの良い点は、バター以外に疲れを取る消化の良いバターミルクが出来ることだ。 近代的甘いクリームバターは、バター同様、味がなく人間の消費には向かない。 本当のバターミルクは市販されていない。この名前で市販されているのは、サワークリームのバター工程の結果ではなく、殺菌したスキムミルクで研究室の培養菌で醗酵したものである。 

今世紀の初めには、まだ経験豊かな老医がいた。 牛乳が飲めない赤ん坊の所に呼ばれると、老医は農家に乳牛を一頭だけ群れとは別に質の良い干草だけで飼い、穀物、サイレージ(当時はなかった)、飼料ビート、ルタバガを与えないで、赤ん坊にこの牛のミルクだけを飲ませなさいと指導した。 こうすると殆どの赤ん坊が牛乳を消化できた。 このミルクでも駄目な赤ちゃんは、農場で作ったバターミルクを与えるように勧められた。私が若い頃、腹ぺこの子供がこれで助けられたのを経験している。


ここで言いたいことは、バターはクリームの質と正しい醗酵によるという事だ。 クリームの質は、ミルクの質に依存し、ミルクの質は農場で与える家畜の餌に依存する。 この国で一般的に行われているように牛はコーン・サイレージと穀物、大豆の濃厚飼料が主で干草はほんの少し。 これで大量のミルク年20,000ポンド以上を生産する。 しかし、この牛は慢性の軽い下痢があり、肝臓が病気に罹っている事が多く、この事実は屠畜場でしか分からない。 牛の苦痛はミルクに行く。 このミルクは、回収にくるのが週に2-3度なので、極低温で農場に保管されなければならない。工場では、更にエネルギーをたくさん使って殺菌される。クリームとスキムミルクが混合されて「全乳」になる。 クリームの一部はバターになる。更に低温貯蔵され、輸送されて冷蔵保存されて後消費者に届く。 更に多くのビタミンがこれらの工程で失われる。 この白い液体や白っぽい味のない乳脂肪に命を与える力があると考える人がいるだろうか。 ここで言った全ての事以外に、牛乳は加圧とか真空吸引されて化学洗浄しなければならない何マイルものパイプを通るのである。 あなたが考える以上に、ここで殺菌したものには新たな感染が起こっている。

農場または農場の近くで加工することで大量のエネルギーが節約され牛乳の生命力が残される。 消費者は、生乳と生乳製品を自分の知っている衛生管理がしっかりした信頼できる農場からのものを選択する権利を勝ち取るべきだ。酪農業界と獣医師会の癒着に対して戦うべきだ。  


この国は、自由の理念に基づいていた。 我々は、全てのものについて選択の自由を再び手に入れるべく闘わなければならない。 自分が信頼する医療を選択する権利、自分の子供に信頼できる学校を選択する権利、自分が知っていて信頼できるところから食べ物を選ぶ権利を。

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page last modified:  01/18/2001

 

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